令和4年労働安全衛生調査の結果が公表されました。毎回必ず内容は見ているのですが、「仕事や職業生活に関する強いストレス」の労働者割合は一瞬二度見してしまいました。 例年5割程度になっていた所が、82.2%となっていたのです。これはコロナの影響なのか?と思ってみたり・・・。でもよく見ましたら欄外に以下のように注意事項が記載されていました。
「令和4年調査から本設問の形式を変更した。令和3年調査は、最初にストレスの有無を選択させ、「ある」を選択した場合にストレスと感じる事項(10項目)から3項目以内を選択させる設問形式としていたが、令和4年調査は、ストレスの有無の選択を前置せず、ストレスと感じる事項(10項目)から3項目以内で選択する設問形式としており、1つでも選択した場合に、ストレスが「ある」に該当するものとしている。」とありました。
確かに、漠然と「強いストレスはありますか?」より「次のようなストレスはありますか?」と具体的な項目で聞かれると「ある」と答える人が多くなるのはわかる気はします。具体的なストレス項目(10項目)の傾向は前回とほとんど変わっていないところを見ると、単純に30%近く割合が増えたとはつながらないと思いました。逆にストレスを感じていない労働者の割合も同じように、減少していると単純に受け止めてはいけないとも思いました。
実際、厚労省に問い合わせてみましたところ、特に今回設問を変更した大きな理由はないそうで、私が感じた上記の内容を確認した所、その捉え方でいいとのことでした。また、今後も今の所、今回と同じ設問形式で継続して行っていく予定とのことでした。
いずれにしても、私としては現場では10項目以外にもさまざまなストレス要因があると思っていますので、企業としての労働者へのストレス対応は今後も必要であると思います。