職場における熱中症では、毎年約20人が亡くなり、約600人が4日以上仕事を休んでいます。厚労省の5月からのキャンペーンに合わせ、職場や衛生委員会などでも必ずテーマに挙がっています。毎年熱中症対応等の情報は入ってはいると思います。
職場ではWBGT指数計を置いてしっかり状況を把握して、休憩場所や服装、作業時間短縮、暑熱順化、水分や塩分の摂取、持病のある方への措置、従業員自身の健康管理、作業中の従業員の健康状態の確認等は重要です。さらに、昨年からチェック項目にも入っていますが、「プレクーリング」のよる体温を下げる工夫も重要です。
「プレクーリング」は、体を冷やすのですが、これにより深部体温の状況が過度にならないようにつながります。作業に出る前に事前に体を冷やしておくものです。体温は比較的ゆっくり反応を示しますので、休憩時間(10分程度)に行った体を冷やすことで、その後1時間ほどその効果が発揮されることもあると言うのです。日陰やエアコンのきいた部屋で休むことは勿論ですが、一番よい冷やす方法は水風呂に入ることですが、現実的ではないので、現場では扇風機にあたる、手足を水につける、保冷剤等を首まわりにあてる、冷たい飲料を飲む等の方法があります。現場では、始業前、午前の休憩、お昼休み、午後の休憩と少なくとも4回はできる機会があります。
熱中症は「きちんと対策」を行って、「適切な処置」を行えば、発症したとしても、軽傷ですますことができると言います。しっかり予防して暑い夏を安全に乗り切りましょう。