少しずつ暑い中にも秋を感じるようになってきました。先月、足利の5S学校に行ってきましたと書きましたが、少しご紹介したいと思います。
Sに関連する略字は、5S以外にも習慣や節約、スピード等20個以上もあるそうです。現場で実際に苦労するたびにどんどん増えていったようですが、たくさんあるのでびっくりしました。でも、基本は整理、整頓、清掃、清潔と躾(しつけ)の5Sです。 私が最初に感銘したのは、5Sはまず働く労働者のために行うものという定義で、次に、お客様のため、社会のため、そしてその結果企業は儲かり、会社のためにつながるという考え方の順番です。
つまるところ、生産性や企業の業績アップをするためが一番の目的ではないということです。これは、改めて5Sを始める上で強調して押さえておくべきところで、企業だけが良い思いをするわけではないということです。
ところで通常、整理・整頓と1フレーズで言ったりしますが、実際にすすめてみると、整理、整頓の間に、清掃が入ります。要は整理をするとその部分が空き、自然とそこを清掃するというわけです。
まず整理ですが、必要なものだけを取捨選択する「分ける眼力」「捨てる決断力」を身に着けることが必要です。例えばメーカーでは、今日必要なものだけあればよいという考え方をします。どうしても、必要以上に用意してしまったり、捨てる判断が難しく、「捨てる基準がわからない」「決めてもらわないと捨てられない」等と思ってしまいがちです。
ちなみに、30人程度のメーカーで、こうしていらない物を処分するのに、4トントラック10台分になったケースもあったとお聞きしました。
サービス業でも、資料ファイルを探すのは意外と大変です。今はPC作業が多く、スペースを取りませんから気にしていないかもしれませんが、情報の探し物って意外と多く、あるところが分かっていると、効率も上がります。ファイル名等工夫して人と共有できるとなると効率はずいぶん上がります。単純と思っている5S活動、奥が深いです。