
健康診断後の面談で、最も優先度が高いのが「高血圧」の方です。
産業医から就業制限を受けることもありますが、実際にお話しすると多くの方は「特に症状はない」と言われます。
しかし、自覚症状がないのが高血圧の怖いところで放置すると、脳卒中や心筋梗塞といった重大な病気につながることがあります。
さて、「高血圧=塩分のとりすぎ」といえば、思い浮かぶのはラーメンですね。
実は、ラーメン店の多い地域ほど脳卒中による死亡率が高いという研究結果があります。 特に東北(日本海側)や北関東、南九州ではラーメン店の普及率と脳卒中死亡率がともに高く、近畿や南関東では低い傾向にあったそうです。
もちろん、ラーメンが直接の原因とは言えませんが、「塩分や炭水化物の多さ」と「血圧上昇の関係」は無視できません。
また、ラーメンをよく食べる人ほど、肥満・喫煙・飲酒・スープを飲み干す習慣が多く、高血圧や糖尿病の割合も高かったとの報告もあります。
とはいえ、「ラーメンを食べないでください」という話ではありません。大切なのは、上手に付き合うことです。
例えば、
・スープは半分残す
・ラーメンを食べた日は他の食事の塩分を控える
・野菜や果物・豆類など、カリウムを多く含む食品を積極的にとる 等
最新の高血圧治療ガイドラインでは、食塩摂取を「1日6g未満」に抑えることが推奨されています。
減塩に加えて、アルコールの量を控え、1か月に1~3kgのゆるやかな減量を目標にする、適度な運動、十分な睡眠など、より具体的な生活習慣の改善が効果的です。
体をつくるのは、日々の食事です。「おいしい」と「健康」は両立できます。体がよろこぶ食べ方で、今日もおいしくラーメンを楽しみましょう。








