保健指導や健康相談の際に、「勤務時間以外に会社から連絡が入り、休日も休んだ感じがしない」という話をよく聴くことがあります。 今回「つながらない権利」の調査結果を見た時に、リアルに現場の状況と結びつきました。
皆さんの職場の状況はいかがでしょうか。
調査結果では、「勤務時間外に部下・同僚・上司から業務上の連絡がくることがある」は 72.4%(コロナ禍前より 8.2 ポイント上昇)、「勤務時間外に取引先から業務上の連絡がくることがある」44.2%でした。
そして、勤務時間外に業務上の連絡がくること自体や、連絡の内容を確認しないままでいることはストレスになるが多かったり、実態調査自体が職場ではまだ十分にされていない現状でした。反面、勤務時間外の連絡を拒否することで緊急性の高いトラブルへの対応が遅れることや、今後のキャリア形成への影響を心配している面もありました。
これを見ながら、私は先日の管理職との面談を思い出しました。その方はある意味「つながらない権利」を自分で実践されていると思いました。今まではいつも忙しそうで常に厳しい表情をして、業務や部下、そして会社への不満を話され疲れ切っていました。本人の口からも「休日かまわず会社からの連絡があって全然休めない・・・、仕方ないけどね・・・」が口癖でした。ところが、その方曰く「部下を信じることにしたら、電話が少なくなってきて、今ではほとんど連絡がなくなったんですよ!」と、本当に素敵な表情でお話されていました。
企業としてしっかり「つながらない権利」を整えて頂くことは今後重要だと思いますが、「現場には任せられない・・・」「自分がやらなければ・・・・」「なかなか育成ができない・・・」等の考え(思い込み)を少し見直してみて頂くだけでもその思いは周りに伝わっていく可能性は高いと思います。そして一人ひとりが自分を信じてあげることで、このケースのように少しずついい方向に変化していくのではないかと私は思っています。