厚労省の自覚症状の状況の調査では、男女ともに「腰痛」がトップでした。私がサポートさせて頂いている企業のどこも腰痛は一番多く、面談でも体のご相談で多い症状になります。皆様の事業所はいかがでしょうか。
さまざまな業種に見られ原因としては筋力バランスが崩れたり、腰に負担になる動作や仕事環境、心理的要因が重なり腰痛になると考えられています。
重いものを持つことが多いだけでなく、長時間のパソコン作業や、不用意に上半身をひねったりすることも原因になります。環境では寒い職場にいることで筋肉が緊張したり、照明が不十分な中での階段等の踏み外しや転倒、姿勢の悪さ、振動作業や狭い所での作業等もあります。個人的要因では、年齢、性別、体格、運動不足や肥満等もあります。また、休みが取りにくい、勤務編成の問題等は精神的な緊張につながります。心理・社会的な面では、仕事上のトラブル、仕事への満足感の不足、過重な勤務や一人での勤務等のストレスも原因になります。
日頃から腰への負担をためないように心がけることは大切です。できるだけ腰に優しい姿勢を意識してみましょう。物を持ち上げる時は、胸を張って、背中や腰はまっすぐにして、片ヒザをついて、物をおへその近くで持つようにします。
椅子に座る際も、肩の力を抜いて、背筋を伸ばして骨盤を立てるようにして、耳と肩が一直線になるように軽く顎を引いてみます。また、1日1回は太腿の裏側を伸ばしてみましょう。長時間椅子に座る時は、バスタオルを折って腰やおしりの真下に敷いてサポートすると姿勢を維持しやすくなります。
その他には、私もやっていますが、隙間時間に3秒でできる「これだけ体操」をお勧めしています。実際ご紹介した方は効果を感じたようです。足を開き骨盤を前に押し込みます。その後3秒キープして、ゆっくり元の姿勢に戻します。厚労省でも「これだけ体操」は推奨しています。具体的にイラストでわかりやすく紹介していますので、確認してみて下さい。