従業員の職場復帰の比率等を見ても、大企業は中小企業よりもゆとりがあるといえます。古いデータなのですがメンタル不調者のその後の状況として最も多いパターンでは1000人以上と50~99人の企業規模で比べると2012年では退職率は16.9%と39.2%の違いがありました。率で見ると大企業と中小企業だと2倍以上差があります。
メンタルヘルス不調により連続1か月以上休業又は退職した労働者の状況 では、連続1か月以上休業した労働者は「1,000 人以上」が最も高く、退職した労働者 は「10~29 人」が最も高くなっています。 こうして思うことは、大企業は休業しても代わりが見つかりやすく、中小零細企業は代わりが見つかりにくく、逆に不調だと辞めざるを得ないと想像してしまいます。
ある大企業では、歯の健診まで行っています。要はそこまでケアしているということです。確かに、制度の面でいえば、健康診断、休業にいたる仕組みや職場復帰の体制などの制度面の違いもあると思います。ただし、違いはそれだけではありません。健康に係われるスタッフを置けるかどうかだと思います。 特に、人事総務部門を少人数で回さなければならない中小企業ではその差が顕著です。
就業判定は例え50人未満の企業でも義務付けられています。法令順守が当たり前なのですが、産業医を雇っていない中小零細企業は産業医がいない分大変です。