交替制勤務者の睡眠の工夫

 春を感じるようになると何となく眠気を感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 花粉症だけでなく、日照時間の変化での体内時計の乱れや、副交感神経優位によるリラックス神経の活性化、様々な春のイベント等の環境や生活リズムの変化による精神的なストレスでの体の疲れも影響していると言われています。

 睡眠時間が減ると肥満や高血圧、糖尿病等へのリスクは高まりますし、毎年の健康診断の問診にも入っている、睡眠休養感が低いと健康リスクは高まります。
 季節による睡眠への影響だけでなく、製造業に多い交替制勤務の方の睡眠トラブルはよく相談されます。勤務時間が固定できず、一定期間で勤務時間帯が変化することでの睡眠でのトラブルや症状等があったり、仕事上の効率の低下や事故やケガ等も言われています。また、交替制勤務の方はそうでない方と比較して、メタボや心血管系疾患の発症リスクや悪性腫瘍やうつ病、認知症の発症リスクも高くなるという報告もあります。

 交替制勤務者の睡眠への工夫としてはいくつかあります。
① 夜勤中の0時~4時に20分~50分程度の仮眠をとることで、眠気や仕事効率、疲労の改善につながります。その際に、仮眠前にコーヒー等のカフェインを摂取することで仮眠後の覚醒が楽になります。

② 休みの日前と日勤の夜は、30分位早めに寝ることも大切です。眠れるはずの日にできるだけ取っておくことで睡眠の力が上がり、リズムが乱れた時に戻りやすくなります。

③ 日勤と夜勤の起床時間の差を3時間以内にする。要は、夜勤の日や休日にも日勤帯の起床の3時間以内に一旦起きて、太陽の光を浴びましょう。その後再び眠っても大丈夫です。脳のダメージも少なく、リズムのズレも整いやすくなります。

④ 夜勤明けはできるだけ眠らない。夜勤明けはテンションが高くなっていると思いますが、自宅に帰る頃に急に眠くなることが多いです。つい眠ってしまいたくなりますが、可能ならば夜勤明けには意図して出かけたり、人に会ったりして眠らないように過ごし、夜の早い時間から翌朝までまとめてしっかり眠ることがお勧めです。
 できそうなことから是非試してみて下さい。