隠れた栄養失調(いまどきの栄養失調)

少し前に「新型うつ病・・・」という言葉が人事担当者や管理職から聞かれることがありましたが、「新型栄養失調」という言葉をご存じでしょうか? 栄養失調というと、戦後の食糧難時代や拒食症等の病気によって食べられないイメージがあると思います。しかし、「新型栄養失調」は、3食しっかり食べているのに、必要な栄養素が摂れてないことでおこる栄養不足の状態を言います。

タンパク質だけでなく、ビタミン、ミネラルも不足します。タンパク質は筋肉や血液、臓器を作る材料になりますので、不足すると、骨折や貧血、脳出血、結核、肺炎…などの病気になりやすくなります。ビタミンやミネラルが不足すると、食べ物から摂った栄養をエネルギー生産出来なくなり、体が疲れやすくなったり、脳へのエネルギーも不足して、イライラしやすくなります。

「新型栄養失調」になりやすい方の傾向としては、例えば、肉や卵等の食品をあまり食べない、野菜をあまり食べない(好きではない)、食事に惣菜をよく利用する(揚げ物、サラダ、煮物など)、麺類(ラーメン、パスタ)を好んで食べる、インスタント食品や冷凍食品をよく利用する、コンビニ弁当をよく利用する等が多いようです。思い当たることはありませんか?高齢者とか、ダイエット中の女性だけでなく、メタボリック症候群を気にしている中年男性などが陥りやすいと言われています。時間がない、忙しいという理由で食事のバランスが悪いからです。

対策としては、タンパク質を多く含む魚・肉・卵・乳製品・大豆製品や、ビタミン・ミネラルを多く含む野菜・果物・大豆製品・魚介類をしっかり食べることが大切です。そして、栄養のバランスも意識して摂るようにすることです。おすすめなのは、赤・白・黄・緑・黒とカラフルな色の食材を選ぶようにすると、自然に色々な栄養素を取り入れることができますので、是非お試しください。色を意識するだけなので、簡単です。

栄養状態は、寿命にも直結します。これからの暑くなる季節はとかくのど越しのよい軽いものを食べる傾向になりますのでお気を付け下さい。