深夜勤務

夜勤や交代勤務というと、体のリズムを崩しやすい、きつい、辛い等の声をよく聞きます。先月私が実施している病院の新人職員向けの研修でも、交代勤務になかなか適応できず、大変と感じている方も多いようでした。また、サポートさせていただいている企業様も交代勤務のパターンが多く、健康管理上大事なテーマになっています。皆様の職場はいかがでしょうか?交代勤務により体のリズムが崩れ、様々な影響が出てくることは容易にイメージできると思います。

夜勤だと、注意力不足からミスが増えませんか?深夜と飲酒時の作業成績を比べた実験では、(Dawson D ,Reid K)要は深夜は酒気帯び運転より注意力散漫という結果が示されています。勿論仕事中は緊張していますので、必ずしもこの結果通りではないかもしれませんが、いずれにしても、深夜作業は日勤帯よりリスクの高い作業と言えるのではないでしょうか。またそういう意味では、夜勤明けも危険がいっぱいです。

安全だけでなく、健康上のリスクとしても肥満や糖尿病、高血圧、メンタルヘルス不調、がん、口腔への影響も深夜の作業は高いと言われています。ちなみに、夜勤者は日勤者に比べ、虫歯や歯肉炎、口内炎になる傾向が顕著で、歯磨きの頻度も少ない傾向だそうです。

企業としても、勤務編成での負担軽減等を行うことができればリスクは軽減すると思います。それだけではなく、仮眠ができる環境づくりや、労働者の中には間違った方法で夜勤に対応している方も多いので教育等も大切です。

夜勤の眠気を和らげるためのポイントは、(1)夜勤前の起床時間は、できるだけいつも通りか、眠い時も1~2時間長めに寝るに留めるようにすること、(2)夜勤明けは、我慢して眠気をやり過ごし、夜早めに一気に寝ること、(3)仮眠する際は、座ったままで眠ると寝すぎない等の工夫がおすすめです。その他では、夜勤の際の食事のとり方や内容なども健康には影響が大きいです。コンビニ等を活用しながらでも、できるだけバランスよく、カロリー抑え目の食事を心かげると良いでしょう。

今やどこも24時間フル回転の職場環境です。できるだけ工夫をして、安全で健康な勤務につなげてください。