健康診断

 気温が高くなり花粉症も気になりますが、春は健康診断を実施されるところも多いと思います。皆様は毎年必ず受診されていますか。

 厚労省の調査によると、平成24年と比べ、令和3年の定期健康診断を実施した事業所割合は91.9%⇒91.4%とほぼ変わらない状況でしたが、所見のあった労働者がいる事業所の割合は、41.7%⇒66.1%と増加していました。

 このうち、所見のあった労働者に講じた措置内容では、「再検査・精密検査の指示等の保健指導を行った」が74.9%でした。

 定期健康診断は病気の早期発見や早期治療へつなげられるチャンスになるだけでなく、動脈硬化リスクや自分の生活習慣などを振り返る大事な機会になります。また、生活習慣改善を試みている人にとっては、成果を確認できる一つにもなります。いずれにしても企業と個人が健康管理を行っていく上で、基本のデータになります。

 医療職としては、血圧が高い方は特に心配になりますが、ほぼ皆さん「何も症状ないし、太く短くの人生でいいので」と言われます。症状が出たらすでに遅い!のですが、なかなか理解して頂くのは難しい面もあります。まずは医療機関につなげることは重要になりますが、つながった後も薬の副作用や仕事の状況等で自己中断されるケースもあります。産業医や医療職が継続的に関わっていく必要がありますが、企業並びに上司の方もまずは健康診断を必ず受けるように声掛けや業務調整等の適切な管理が重要になります。

 長く元気に働ける体を自分で作っていくための大事なデータとなる健康診断を必ず受診しましょう。