コロナ禍でのメンタルヘルス

厚労省の令和2年「労働安全衛生調査(実態調査)」では、現在の仕事や職業生活に関することで、強い不安やストレスになっていると感じる事柄がある労働者の割合は、54.2%でした。 現在自分の仕事や職業生活でのストレスについて相談できる人がいる労働者の割合は、90.8%で、相談できる相手(複数回答)でみると、「家族・友人」が78.5%「上司・同僚」が73.8%でした。男女別で、実際に相談した労働者の割合は、「家族・友人」は、男性66.8%、女性81%、「上司・同僚」は、男性74%、女性60.5%とあり、男性は「家族・友人」より「上司・同僚」に、女性は「家族・友人」に実際には相談している結果でした。

はたらく人の幸せに関する調査結果(パーソナル総合研究所・慶応義塾大学)では、2020年2月と2021年2月を比較したところ、はたらく幸せの実感はほぼ変わらず、不幸せは減少していて、在宅勤務等のテレワーク実施をはじめ、コロナ禍における働き方の変化によって従来受けていた不快なストレスが軽減しているからだろうとありました。ただ、20代は、テレワーカーと出社者を比較したところ、テレワーカーの方がはたらく幸せの実感は低く、不幸せの実感は高いことが確認されたともありました。さらに、テレワーカーでも「自己抑圧因子(自分なんて)」「オーバーワーク因子(ヘトヘト)」「協働不全因子(職場バラバラ)」「疎外感因子(ひとりぼっち)」については、テレワーカーの方が高い傾向という結果も出ていました。

長く続いているコロナ禍による心身へのストレスは色々な影響が出ているようですが、

基本はセルフケア力で対応しておくことです。気持ちのコントロールが難しい時には、自分にとって好きなことや楽しいことをしてみましょう。体を動かすこと(ラジオ体操、ストレッチ、その場足ふみ等)はおすすめです。また、人とのリアルな交流ができない時には、オンラインや電話、手紙を書く等、自分から発信してみる機会を作って見ることもいいですね。