改革は改善から

新元号が「令和」となり、新時代がスタートしました。4月から働き方改革もスタートし、皆さまの職場はいかがでしょうか。最近はこれらに関連する研修の依頼もいただきますが、会社側としては、残業時間への対応に苦慮されている現状もあるようです。大手は法律通り準備を進められているようなのですが、中小企業は必ずしも同じようには進められていない面もあります。残業を減らしたいと思っても、厳しい納期や物理的に多い仕事を少ない人員でカバーせざるを得ない現状に、頭を抱えている所も多いように思います。また、従業員の中には、残業が大事な収入の一部になっている方や管理職の意識や理解が十分でない所もあります。

現場を訪問していると、忙しい職場はコミュニケーションが少なくなる傾向があると感じています。忙しいと物理的に心身が疲労するのは当然ですが、その結果一人一人に余裕がなくなり、ちょっとした会話も省かれてしまうのです。結果、こんなはずではなかった、なんでここでミスをするのだと、他人のせいにしたり、悪循環スパイラルが回り始めてしまいます。私は現場の方に、忙しい時こそ、挨拶やひと言の声かけを意識してやってくださいと、繰り返しお伝えしています。

政府が発表した「働き方改革」ですが、私はあえて「働き方改善」と思っています。勿論体制から整えていかないと今までの意識や価値観を変化させることまで進まないと思います。でもそれとともに、各自が簡単でお金がかからなくてできる「小さな改善」からまずは始めてみることが大切だと思っています。例えば、身近な業務についてチェックリスト等を使い振り返ってみることで反省点や改善点等に気づかれる方は多いようです。

これから進んでいく中で、働く方が活き活きとやりがいを持って仕事ができる環境が整うことを願っています。